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ポケットパーク
「高田屋嘉兵衛本店の地」記念碑
整備事業

[地域の特性を生かしたまちづくり]

 西出・東出・東川崎地区は古くは兵庫津として陸上・海上の要として栄えた地域です。
特に海運については、19世紀、高田屋嘉兵衛が北前航路を躍進させ、この地域は日本の経済・産業の拠点港として隆盛を極めました。
兵庫津の産業として船大工は重要な存在でしたが、いまもその伝統を受け継ぎこの地域には造船業、船舶関連業が多く見られます。
おりしも、この地域で「ぶらり探訪」、「IRIESM(イリエズム)」などの史跡名所マップ、ミニコミ誌などが有志により発行され、また、NHKで「菜の花の沖」が放送されるなど地域内外に反響を得たこともあり、地域の歴史と伝統を大々的に紹介しようという機運が熟しました。
こうした状況の中から生まれた、入江の歴史委員会は歴史講演会を開催するなど精力的な活動を展開しています。
 一方、まちづくり活動の一環として、西出町自治協議会は小さな歴史資料館「まちなか倶楽部」をセルフビルド方式で建設し、完成後も途切れることなく展示会を開くなど計画性を持った運営により地域に根ざした情報発信基地として機能しています。

 西出・東出・東川崎地区まちづくり協議会はこうした事例を受け、さらなる地域の特性を生かしたまちづくりのあり方について幾たびも会合を持ち議論をかさねました。

この地域の持つイメージとして次のような意見が見られました。
  • 神戸市街で伝統産業である造船、海運産業がいまだに見られる稀有な地域であること。
  • 北前舟の要な基地としての兵庫津を象徴している地域であること。
  • 先達から受け継いだ進取の精神を発揮し、先進の技術、独創的なアイデアを持つ企業、町工場等が集中していること。
  • 兵庫津の発展を語る上では欠かせない、北風庄右衛門、高田屋嘉兵衛などの著名な人物を地域の顔として前面におしだすこと。
さらに、まちづくり事業の展開について
  • 既存の施設等と連携できるもの。
  • 遊休地を活用できるもの。
  • 地域の憩いの場となるようなもの。
 など様々な意見が出る中、議論を絞り込み、遊休地が利用できる方向で検討した結果、兵庫津とこの地域を象徴するようなポケットパークを整備し、高田屋嘉兵衛の本店があった場所として記念碑を置くことに決定しました。
現在、3月の公開に向けて設計等を最終的に詰めています。
ポケットパーク所在地



ポケットパークと「高田屋嘉兵衛本店の地」記念碑

コンセプト
繋ぐ



場所と場所

人と人


 ポケットパークを計画するにあたって、入江地域の象徴として新たに生まれる空間を、「入り江地域のポケットパーク」として閉じられた空間にするのではなく、昔ながらに入江地域に住んで生活をしている住民は当然のことながらに、湊町線開通後、外部から新たにこの公園を訪れる人々も気軽に足を踏み入れることが出来るような公園になればと考えた。
 その為、ポケットパークの敷地と、その周辺の空間である歩道や、路地とを区別する「境界」を無くすように計画を行った。

 この「境界」の無いポケットパークがここを訪れる人々と、入江地域に住まう住民の、人と人とを繋ぐ公園になればと考える。



イメージ図
横から見たところ
板塀

狭小地であるポケットパークに対して、スリットを設けた構造にすることで視線の抜けを生み、敷地の閉塞感を無くすことを目指した。
そして、日本家屋の板塀によく用いられる大和張りを横向きにした形で構成することで、東西方向への連続性を持たせた。
また、敷地境界線上にあえて配置することを避け、三つに分割した板塀を、東側に向かうにつれ後退するように配置することで、敷地とその周辺の空間とを区別する「境界」を無くそうとした。

歴史案内板

歴史案内板も板塀と同様に、スリットを設け視線の抜けを生む構造とし、利用者への圧迫感と、敷地の持つ閉塞感を避けた。
そして、内容を表記するプレート部を半透明のアクリル板を用いることで、経済的にも安価になり、表記内容の様々種類が可能となり、また数年後に万が一、表記内容に変更があれば、変更に対し容易に対応することが可能となる。

上から見たところ

木製通路

ポケットパーク敷地内東西方向に伸びるよう設計した木製の通路は、計画道路開通により、東西に発生する敷地を意識的に繋ぎ止める為の役割を担う。
また、木製の通路に利用する材料を、近年の港付近によく見られる、ウッドデッキ材と同じ物を利用することで、港町である入江地区を象徴するモノとして位置付ける。

断面図


2月1日現在の完成イメージです
細部の調整により設計の変更をする場合があります。

4月7日(日曜日)の除幕式の画像




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